転職先が見つかり、働いていた会社に退職の意思を伝えると、そこからいよいよ移住への準備が本格的に始まっていきます。この記事では、具体的な移住に向けた準備として、住まいと車について書いていきます。
住まいを決める
まずは移住先での住まいを決める必要があります。引っ越し先ですね。嫁ターン移住者である管理人は、移住先の土地には全く土地勘がありません。どこに引っ越せば住みやすいかなどの事前知識はゼロの状態です。
そこで管理人の場合は嫁のお義父さんに頼りました。お義父さんが、そういった不動産関係を調べるのが好き?な人でいろいろとアパートの候補を事前に調べてくれて、不動産会社にアポも取ってくれました。そこで、休日を利用して、嫁と帰省して、一日かけて引っ越し先候補のアパートを何件か見て回り、その日のうちに気に入った部屋を見つけることが出来ました。
このように自分自身は土地勘がなくても、当然嫁や嫁の実家にとっては地元ですので、嫁実家に頼るのが最も効果的でしょう。
ただし、実はこの後に後日談があります。その日に決めた部屋は家賃7万円程度でした。当時大阪で10万円ほどの家賃のメゾネットに住んでいた管理にとっては家賃が下がり、さすが地方は家賃が安いなぁと思っていたのです。しかし、転職先の会社がいくらか家賃補助を出してくれる関係で会社にアパート情報を申請したときに「ずいぶん高いところを選んだんだね」と人事の人に言われてしまいました。
都会の人間からすると安く見えても、実際にその土地の家賃相場からすると高かったのです。実際によくよく調べてみると、管理人たちが選んだアパートはその地域での中核都市の市内でした。そして、そのアパートの近くに大きな川があり、川の向こう側は隣の市だったのですが、隣の市に行くと家賃相場はさらに1-2万円ほど安かったのです。
通勤の時間ことなどを考えてもたかが川の向こう岸に行っただけでこれほど家賃が下がるのであれば、そっちにしておけば良かった、と後で少しだけ後悔しました。アパートを決めるまでにあまり調べている時間もなく、短い期間で決めてしまったので仕方ないといえば、仕方なかったのですが。
このように、その土地に精通していないからこそ、本当ならもっと安い部屋を借りられたかもしれない、ということは起こりうると思います。住まいのエリアを少し変えるだけで家賃相場が大きく下がる可能性もありますので、移住先で住まいを探すときは、よくよく調べてみることをお勧めします。
車を買う
次に私が行ったことは、車を買うことでした。地方は車社会です。車がないと仕事はおろか、普段の生活が何もできない、ということになりかねません。実は私は社会人1年目で車を購入していました。それまで住んでいた大阪でも車を使っていたので、この点はクリアしていましたし、嫁ターン移住に際して新たに車を買う必然性はありませんでした。
しかし、それでも私は車を買いました。それは、転職先の会社のグループ会社で大手自動車メーカーのディーラー業もやっていて、入社の際に「よかったらグループ会社のディーラーで車を買ってね」と人事から言われたからです。実際に、その会社ではグループ会社のディーラーで車を買うことが推奨されており、会社の駐車場はそのメーカーの車で埋め尽くされていました。もちろん強制ではないので、他社の車もありましたが、ほとんどの人がグループ会社で車を買っていました。
私も人事から「グループ会社で車を買ってね」と言われたとき、「あ、これが地方なんだな。自分も地方の人間になるのだな」と思いました。なんとなく私のイメージで地方では、地縁や知り合いなどのしがらみがあり、そういった閉鎖的な社会のルールには絶対に従う必要がある、というイメージがありました。この「グループ会社で車を買ってね」もその通過儀礼?的なもののように思えました。
私の場合は、嫁ターン移住するときからその地方にどっぷりとつかる必要がある、と考えており、どんな郷であろうとも郷に従おうという決心がありました。なので、これがその洗礼かと思い、迷わず、持っていた車を売り払い、紹介されたグループ会社で車を買いました。
そのあと、実際に会社に入ってみると、私のようにわざわざ持っていた車を売ってまで新車を買う必要はなく、次の車の買い替えのタイミングでも良かったようでした。
ただ、この時の私にとっては、都会出身の自分が地方で骨をうずめる覚悟を周囲に示すため、あえて持っていた車を売りグループ会社で新車を購入することが、この時の自分自身にとっては必要な行動だと本気で思っていました。もちろん、会社に入ったときに新車で通ったのですが、「りも夫さん、車は何に乗ってるの?」という話題も最初は職場であったりして、「グループ会社で新車買いましたー」と言ったりして、その土地に馴染もうとする私の姿勢も職場の人にも少しは伝わったのではないかと思っています。小さなことですが、そういった姿勢を持ったことは、職場や土地に馴染んでいくことに繋がっていったかなと思っています。
冬タイヤ問題
さて、住まいと車で共通して気にするべきものがあります。それが「冬タイヤ」です。どういうことかというと、このタイヤの保管場所が賃貸物件によってあったりなかったりするのです。北陸は降雪地域ですので、冬に冬タイヤの着用は必須となります。大阪で車を持っていた私も冬タイヤの着用は初の経験でした。
そこでアパートを借りる際に重要になってくるのが、タイヤの保管庫があるかどうかです。私が借りたアパートには一部屋に一つイナバ物置のようなものがあてがわれて、それを冬タイヤの保管場所として使用することが出来ました。都会から地方、特に降雪地域へ移住する際の盲点として、この「冬タイヤ」問題があります。冬は夏タイヤを、夏は冬タイヤをどこかに保管しておかないといけません。野ざらしにしておくとタイヤが劣化してしまいますので、保管は必須となります。
私が住まい探しをしたときは、あまりこの視点はなく、事の重大さに気づいていなかったのですが、賃貸物件によっては倉庫がついていないこともあるので、屋外で野ざらしは論外として、車屋さんの保管サービス等を利用せざるを得ない場合があります。保管サービスを使うと保管料が掛かってしまいますからね。
ですので、地方での住まい探しの時には、ぜひタイヤの保管場所についても気にされることをお勧めします。