20代後半で地方の地場IT企業へ営業職で入社した管理人。未経験の業界で初めは戸惑うことも多かったのですが、徐々に都会出身者の強みを発揮して、職場での居場所を見つけることが出来ました。そこで今回は地方転職における都会出身者の強みについて書いていきたいと思います。
ハードワーク
地方の地場IT企業へ入社して働き始めた管理人ですが、徐々に前職での強みを活かして居場所を見つけていきます。それは、一言でいうと「ハードワーク」でした。前職は東証一部上場の半導体系メーカーでした。そこには色々な人がいましたが、総じてみなハードワーカーでした。時代的にもまだ働き方改革などと言い始める前の時代で、残業や接待飲み会、接待ゴルフが当たり前の世界でした。
自分としては最初に入った会社がそういう風土だったので、転職後もそのノリで働いていたのですが、ふと周りを見ると「いかに早く帰るか」「いかに楽をするのか」という人が多い印象でした。特に若い人は今どきの若者らしく、そういった方が多かったと思います。もちろん、それ自体はなんら悪いことではないと思いますが、昔ながらの風潮に染まっていた私は、会社で猛烈に働き、家でもITの勉強をして、土日も普通に出社して働いたり業務に必要な勉強をしていました。未経験業界なので一刻も早く追いつきたかったというのもありましたが。
自分としてはそれが普通のように思ったのですが、周りは割とのんびりしていた印象でした。もちろん、その会社の中にも企業戦士的なひともいたのですが、のんびりしている人の方が多かったと思います。
競争意識
また、営業としても前職時代のようにガンガン積極的に外回りをしていきました。前職では常にライバルメーカーと競合していました。特に新人が持たされる案件というのは自社製品が弱い分野の商談ばかり。常に強い競合他社がいる状況の中で、嫌でも競合を意識しながら商談を進めていました。
しかし、地方の会社に入ってみると、そもそも競合商談が少なく、そのエリアで競合と呼ばれる会社にも他社から何が何でもシェアを取ってやろうという野心的な営業マンがあまりいません。狭い世界ですので、顔と名前が一致するレベルで競合他社の営業マンがわかるのです。
そんな世界でガンガン営業すれば、結果もついてきます(その代わり、新しく入ったあの会社の営業は要注意だぞ、という噂もすぐに広がります)。こうした競争意識があって、常に危機感を持ちながら営業をやっている人は競合他社も含めて少なかったため、逆に自分の存在感が出ていった気がします。
都会で鍛えたビジネスマンは地方で無双できる
振り返ってみると、やはり自分の地方でのキャリアにおいて、新卒で入ったメーカーでの経験は非常に大きかったと言えます。都会で切磋琢磨し、ある程度鍛えた状態で嫁ターン転職をしたことで、たとえ未経験の業界であっても、初速がついたと思います。さらに、地方ではそもそも人が少なかったり、あまり競争心がない方が多い(そういう人は既に都会に出て行ってしまっている?)ので、その中で都心で鍛えられたビジネスマンであれば、自然と業界でのプレゼンスを大きくすることが出来るのではないかと思っています。
周囲へのリスペクト
ただ、だからといって職場や周りの人を馬鹿にするとか、そういったことは絶対にしない方がよいです。そのような気持ちは直接的に言わなくても、雰囲気でバレてしまうものです。ただでさえ地元民ではないのだから、わざわざ孤立するようなことはやめましょう。価値観は人によって違いますし、地方の人でも都会のようにバリバリ働く人は普通にいます。のんびり働く人がいてもそれは人の価値観ですし、その価値観が劣っているというわけでもないですしね。
特に自分は「自分だけが飛びぬける」ようなことがないように気を付けてはいました。元来、目立ちたがりなわけではなかったですし、周りからそのように思われるのが嫌でした。今まで書いてきたことと矛盾するようですが、周りとの客観的な比較や分析は自分の心の中ではしていても、表には絶対に出さないようにしました。
やはり、自分はどこまでいってここの地元民ではないんだ、という自覚が当時はありましたし、そんな自分でもこの場所で受け入れてもらいたいと思っていました。ですので、地元の人たちに受け入れてもらうための姿勢、周囲へのリスペクトというのは常に忘れずに大切にしていました。地方では都会以上に周りと協調していくことが大事ですので、どんな時も謙虚な気持ちは忘れないようにしましょう。