011 地方転職における職場への馴染み方

引っ越しも終え、ようやく嫁ターン移住を実現した管理人。しばらくして転職先の地場IT企業で営業職として入社し、働き始めることになりました。働き始めた当初、感じたことや地方転職の際の職場での馴染み方のコツのようなものを書いていきたいと思います。

お手並み拝見フェーズ

最初はどこもそうかもしれませんが、転職してきた人がどれだけ仕事ができるのか、「お手並み拝見」の期間があると思います。それこそ、一挙手一投足を見られている、そんな感じです。(管理人が自意識過剰なだけかもしれませんが。。。)そんな時期に、やってしまいがちなのがとにかく「仕事ができるアピール」です。自分がいかに仕事ができる人間であるかを証明したい、その気持ちはとても大事だと思います。

しかし、私が意識したのはむしろ「いかに目立たないか」です。特に私の場合、都会出身者がポツンと職場にいるわけで、他はみな地元の人ばかり。学校の転校生のように好奇の目で見られることは確実でした。その状況で「俺が俺が」とやってしまうと周りはどう思うでしょうか?やはり、少なからずいい気はしないと思いました。

そこで、極力目立たない=自己アピールをしないことを意識しました。それでなくても初めは色々な人から話しかけられますし、逆にこちらは仕事で分からないことだらけでしたので色々な方に質問したり、話しかける必要があります。ですので、目立たないように意識することでちょうどバランスが保てるのではないかと思います。

職場のように家族でも友達でもない人が集まる場所では誰もが深層心理で「こいつは敵か味方か」みたいな色分けを無意識のうちにしてしまうと思うのです。これは人間の本能的に仕方のないことだと思います。特に地元出身者ばかりで構成される地方の会社にポツンと都会出身者が混じるとなおさらです。そうしたときに少なくとも自分は皆さんにとって「敵ではない」ということを認定してもらう必要があると思い、そういったことを意識して行動していました。

早朝出社

そんな中で私が徹底したことが2つあります。

1つ目が朝、誰よりも早く出社することでした。これは私が新卒で入った会社でもやっていたことなので、実は自分にとっては何も特別なことではなく、普段からの習慣なのですが、それを転職先でもやることにしました。

朝一番に会社に行くことで仕事の準備を誰にも邪魔されずに行うことができ、一日の仕事を円滑に行うことができます。これをやっていると「あの新しい中途の人、いつも一番最初に出勤している」と周囲の噂になりました。

特に地方では、会社に駐車場があるのが当たり前。そこに朝一でポツンと自分の車があるわけです。だいたいこの車は誰々さんの車、というのは皆知っています。後から出社する人はその車を見て、「あぁ、あの人はいつも朝早いなぁ」というイメージがつきます。そして、会社の偉い人は皆、だいたい朝が早いので、偉い人の間でも「あいつは朝が早い」というイメージがつきます。これは私の職場における初期イメージにとって、非常に大事なことだったと思います。

私はIT業界は未経験で入社し、とても即戦力とは言えませんでした。しかし、それでも「あいつは仕事への姿勢が前向きだ」というポジティブなイメージを周囲が持ってくれました。そのお陰で職場にスムーズに馴染むことが出来たと思っています。

電話取り

そして、徹底したことの2つ目が電話取りです

私は営業職で入社し、営業課の中で営業マンが私を含めて4名、さらにアシスタントの女性が1名、合計5名の課でした。入ったときは私が最年少でしたので、私が電話を取るのが当然と言えば当然なのですが、女性アシスタントの方も電話を取ってくれるので、取らなくても大丈夫な環境でした。ただ、IT業界未経験で入った私は少なくても電話取りの仕事ぐらいは誰でもできるだろうと、これを誰よりも積極的にやろうと決めました。

そこで女性アシスタントの方には「職場に慣れるために電話は積極的に取りたいので、なるべく自分に取らせてください」とお願いし、電話が掛かってきたときは自分が一番最初に電話を取るようにしていました。これで、まずお客さんや取引先の名前を覚えることができました。よく掛かってくる主要なお客さんや取引先の方はだいたい決まっているので、「あぁこういうお客さんがいるんだ」というのが徐々にわかってきました。

また、IT企業へ掛かってくる電話で多いのがトラブルの電話でした。ITシステムにトラブルが発生したとき、営業に電話が掛かってくるのです。そこでトラブルが発生したときに誰につなげばよいかやつないだ先の人がその後どう対応したか、なども見ていくことで業務の流れを大まかに把握することができました。

こうして電話取りの仕事は地味ながらも新しい業界の仕事に馴染んでいくために大いに役に立ちました。なにより一番大きかったのは、周囲の人に「この都会出身者の人は一番地味で誰もやりたくない電話取りの仕事を積極的にやる人間なんだ」と認知してもらえたことです。

地方の人は都会の人をなんとなく「キラキラした浮かれたやつ」という視点を悪気なく持ってしまうのです。というか、実際にはそうじゃないと思いますが、管理人的には、自分がそのように見られているのではないかと思っていました。

それを何とか払しょくするためには汚れ仕事を買って出ることが重要だと思っていました。皆があまりやりたがらない仕事を積極的にやることで周囲に認めてもらう。特に業界未経験かつ地縁がない自分が地方の職場に馴染んでいくためにはそれが必要なことだったのではないかと思っています。


最後までお読みいただきありがとうございました。

 管理人のプロフィール りも夫のプロフィール画像
管理人:りも夫(りもおと)
東京都出身、北陸在住のアラフォー営業マン。
20代後半で当時住んでいた大阪から嫁の地元である北陸地方に嫁ターン移住し、10年以上経過。
新卒で入った半導体系メーカーから嫁の地元のIT企業に転職して約9年働いた後、外資系IT企業に転職し、現在では年収1000万円以上を達成。
地方で嫁+子供3人と生活を楽しんでいます。
Xやってます → @remote_yometurn
  👉 自己紹介記事を見る
地方での仕事とキャリア