都会出身者が地方への転職活動の面接の際にポイントとなることについて、嫁ターン移住者視点で書いていきます。
地方転職における不安
私が地方転職をしたときに感じていた不安は、職場に馴染めるかどうかです。これは、もちろんどんな転職の際にも不安になることだと思いますが、特に地方移住の場合、自分が都会出身者ということで地元の人から「外様」扱いされるのではないかと思っていました。嫁ターン移住とは、その名の通り嫁の地元に帰るわけで、嫁にとっては地元でも、自分にとっては全く縁もゆかりもありません。もちろん嫁がいるわけでもない職場には地元の人ばかり。その環境で自分がやっていけるのかどうかがとても不安でした。そして、それは相手にとっても同じなのです。地方は、狭いコミュニティで社会が形成されており、みな顔見知りばかりです。そこにポツンと都会から来た見知らぬ人が入ってきたとき、どんなことが起きるのか。
面接にて
そんな地方の人の微妙な心の有り様が垣間見えたのが、面接でした。もちろん、中途採用者の面接ですから、採用側として一番大事なのは「仕事ができるかどうか」だと思います。そして、私も面接の時はそこをよく見られていたと感じました。幸い、私は新卒で入った半導体系の会社で若手営業ながらもある程度の実績があったので、そこをアピールすることでなんとなく仕事は任せられそう、という感じで評価してもらえたのではないかと思います。
ただ、その面接でもう一つ大事な要素があったように思います。それは、この都会出身者はなぜわざわざこんな田舎にくるのか?ということです。面接でもそこをしっかりと確認するような質問されました。こいつは冷やかしでこの土地に来るのではないか、田舎に慣れずにすぐに都会に帰ってしまうのではないか、ということです。
嫁ターン移住の強み
ただ、その際に私にとっての最強のカードとなったのは、何より「嫁ターン」目的の移住であることです。この理由は最強でした。単にひやかしではなく、ちゃんと腰を据えてこの土地で生きていく理由がちゃんとある、というのを一発で理解してもらえました。それに、ちょっとやそっとのことで都会に逃げることもできません。それを客観的な理由として提示することが出来るのが嫁ターン移住の時の面接でとても助かりました。
恐らくこういったことは都会の会社で確認されることは、あまりないのだろうなと思います。つまり、仕事が出来ればそれでよく、この土地で生きていく理由があるかなど、都会ではあまり関係ないでしょう。
しかし、そもそも地方では、そこから逃げ出したい人はたくさんいても、そこに移住してくる人の方が圧倒的に少ないのでしょう。しかも、地元でもない人が、中途採用の面接を受けることはレアケース。その際の圧倒的な理由として、これ以上ないほど申し分ない大義名分、それが嫁ターン移住なのです。